桜の季節が近づくと、日本中が桜色に染まり、多くの人々が花見に出かけます。しかし、有名な花見スポットは大変な混雑になることも。そこで今回は、比較的人が少なく、ゆったりと桜を楽しめる穴場スポットをご紹介します。知る人ぞ知る隠れた名所で、特別な花見体験をしてみませんか?
花見穴場スポットを探す理由
皆さんは花見といえば、どんな場所を思い浮かべますか?上野公園、目黒川、千鳥ヶ淵など、多くの人が同じ場所を思い浮かべるでしょう。しかし、これらの有名スポットには以下のような課題があります:
- extreme混雑 – 週末ともなると身動きが取れないほどの人混み
- 場所取りの早朝戦 – 良い場所を確保するために朝早くから並ぶ必要がある
- ゆっくり鑑賞できない – 人の流れに沿って歩かざるを得ず、じっくり桜を見られない
穴場スポットなら、このようなストレスから解放されて、以下のメリットが得られます:
- 落ち着いた環境 – 少ない人数でゆったりと桜を楽しめる
- 写真撮影のチャンス – 人の写り込みが少ない美しい写真が撮れる
- 地元の雰囲気 – 観光地化していない本来の地域の魅力に触れられる
それでは早速、地域別に厳選した穴場スポットをご紹介していきましょう!
関東の穴場花見スポット
1. 六義園(東京都文京区)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: 都営三田線「千石駅」から徒歩10分
六義園は、日本庭園として有名ですが、桜の時期はライトアップもあり幻想的な雰囲気を楽しめます。有名な「枝垂れ桜」は必見です。周囲の景観と調和した桜の美しさは格別で、比較的空いている早朝がおすすめです。入園料は900円ですが、その価値は十分にあります。
2. 新宿御苑 和田門エリア(東京都新宿区)
見頃時期: 3月下旬〜4月中旬
アクセス: 東京メトロ副都心線「新宿三丁目駅」から徒歩5分
新宿御苑全体は人気スポットで混雑しますが、和田門エリアは比較的空いています。ソメイヨシノだけでなく、八重桜など約65種類もの桜が時期をずらして咲くため、長期間に渡って花見を楽しめるのが大きな魅力です。園内は広々としているので、ピクニックシートを広げてのんびり過ごすこともできます。
3. 江川せせらぎ遊歩道(神奈川県横浜市)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: 東急田園都市線「青葉台駅」から徒歩15分
地元の人に愛される穴場スポットで、約1kmにわたって桜並木が続きます。川沿いの遊歩道なので、水面に映る桜も楽しめます。特に夕方から夜にかけては、照明に照らされた桜が水面に映り込み、幻想的な雰囲気を醸し出します。近くには飲食店も少なく、お弁当持参がおすすめです。
4. 長瀞町通り抜けの桜(埼玉県長瀞町)
見頃時期: 4月上旬〜中旬
アクセス: 秩父鉄道「長瀞駅」から徒歩10分
荒川沿いに約3kmにわたって続く桜のトンネルは圧巻です。「日本さくら名所100選」にも選ばれていながら、都心から少し離れているため比較的空いています。桜のシーズンには桜まつりも開催され、地元のグルメも楽しめるのが魅力です。川下りをしながら桜を見上げる体験もおすすめです。
関西の穴場花見スポット
5. 背割堤(せわりてい)(京都府八幡市)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: 京阪本線「八幡市駅」からバスで10分
木津川と宇治川の合流地点にある約1.4kmの堤防に、約250本のソメイヨシノが植えられています。桜のトンネルが続く様子は圧巻で、京都市内の有名スポットと比べると観光客が少ないのが特徴です。特に早朝の霧がかかる時間帯は、幻想的な雰囲気を味わえます。休日でも比較的空いているので、ゆっくりと写真撮影を楽しめます。
6. 大阪城公園 西の丸庭園(大阪府大阪市)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: JR大阪環状線「大阪城公園駅」から徒歩10分
大阪城公園全体は人気スポットですが、西の丸庭園は比較的人が少なく、約300本の桜を楽しめます。有料エリア(350円)のため、無料エリアに比べて混雑が緩和されています。歴史的な建造物と桜のコントラストが美しく、写真映えするスポットです。平日の午前中がおすすめです。
7. 宇治川沿いの桜(京都府宇治市)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: JR奈良線「宇治駅」から徒歩15分
世界遺産の平等院から少し離れた宇治川沿いは、観光客があまり訪れない穴場スポットです。川沿いに約200本の桜が咲き誇り、川面に映る桜が美しい景観を作り出します。地元の人がジョギングや散歩を楽しむ場所で、静かに桜を楽しみたい方におすすめです。近くには本格的な抹茶を楽しめるカフェもあり、一息つくのにぴったりです。
東北の穴場花見スポット
8. 船岡城址公園(宮城県柴田町)
見頃時期: 4月中旬〜下旬
アクセス: JR東北本線「船岡駅」から徒歩15分
「さくら回廊」と呼ばれる約1,000本の桜のトンネルが魅力的です。東北有数の桜の名所でありながら、東京や関西の観光客からは距離があるため、比較的ゆったりと花見を楽しめます。山頂からは、蔵王連峰や太平洋まで一望でき、桜と雪山のコントラストが東北ならではの景観です。夜間はライトアップも行われ、昼と夜で異なる表情を楽しめます。
9. 角館武家屋敷通り(秋田県仙北市)
見頃時期: 4月下旬〜5月上旬
アクセス: JR秋田内陸線「角館駅」から徒歩15分
「みちのくの小京都」と呼ばれる角館の武家屋敷が並ぶ通りには、樹齢300年を超えるシダレザクラが咲き誇ります。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、黒板塀と枝垂れ桜のコントラストが美しく、歴史的な風情を感じられます。メインストリートは混雑しますが、一本裏の通りは比較的空いているので、そちらがおすすめです。
10. 芦野公園(青森県五所川原市)
見頃時期: 4月下旬〜5月上旬
アクセス: JR五能線「五所川原駅」からバスで15分
約2,300本もの桜が咲く青森県有数の桜の名所です。津軽地方最古の公園として知られていますが、アクセスの関係から観光客は比較的少なめです。園内には芦野池があり、水面に映る桜の景色も楽しめます。特に、津軽三味線の生演奏と共に楽しむ夜桜は格別です。周辺には立ち寄り温泉施設もあり、花見の後にほっと一息つけます。
九州の穴場花見スポット
11. 大村公園(長崎県大村市)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: JR大村線「大村駅」からバスで10分
約2,000本のソメイヨシノが咲き誇る九州有数の桜の名所でありながら、全国的な知名度はそれほど高くないため、ゆったりと花見が楽しめます。大村藩の城址公園という歴史的背景もあり、桜と城跡の風情ある景観が魅力です。園内には琴平神社もあり、桜と神社の組み合わせも美しく、写真撮影におすすめです。
12. 秋月城跡(福岡県朝倉市)
見頃時期: 3月下旬〜4月上旬
アクセス: JR日田彦山線「朝倉駅」からバスで25分
約1,500本の桜が咲く福岡の隠れた名所です。江戸時代の城下町の風情が残る街並みと桜の組み合わせが美しく、特に黒門跡周辺の桜並木は必見です。地元の人に愛される場所で、観光客も多すぎず、のんびりと歴史と桜を楽しめます。近くには秋月和紙の工房もあり、桜柄の和紙製品も手に入ります。
13. 市房ダム湖畔(熊本県水上村)
見頃時期: 4月上旬〜中旬
アクセス: 熊本交通バス「水上村役場前」からタクシーで10分
約3,000本の桜が湖畔を彩る絶景スポットです。ダム湖に浮かぶ桜島と桜の風景は、まさに絵画のような美しさです。花見シーズンには「さくら祭り」も開催されますが、アクセスの関係から混雑することは少なく、ゆったりと景色を楽しめます。「桜と湖の絶景」を求める写真愛好家にもおすすめです。
花見を最大限楽しむためのポイント
穴場スポットを見つけたら、次は花見を最大限に楽しむためのポイントをご紹介します。
時間帯を工夫する
- 早朝の花見 – 朝日に照らされた桜は神秘的で、人も少なく静かに鑑賞できます
- 平日の訪問 – 可能であれば平日に訪れると、週末と比較して格段に空いています
- 夜桜鑑賞 – ライトアップされた夜桜は日中とは異なる魅力があります
天候のチェック
- 桜は風や雨に弱いので、天気予報をこまめにチェックしましょう
- 晴れの日は青空と桜のコントラストが美しく、写真映えします
- 小雨の日は人が少なく、雨に濡れた桜の風情も楽しめます
持ち物リスト
- レジャーシート(防水加工されたものがおすすめ)
- 保温機能のあるボトル(温かい飲み物を楽しめます)
- 軽食・お弁当(地元のお弁当店で花見弁当を購入するのもおすすめ)
- カメラ(桜の美しさを記録に残しましょう)
- モバイルバッテリー(写真撮影で電池を消費しがちです)
- ゴミ袋(ゴミは必ず持ち帰りましょう)
穴場スポットでの花見マナー
穴場スポットを訪れる際は、特に以下のマナーを守りましょう:
自然を大切に
- 桜の枝を折らない、花を傷つけない
- 樹木に登らない、幹に寄りかからない
- 私有地や立入禁止エリアには入らない
周囲への配慮
- 大声で騒がない(特に早朝や住宅地近くの場所)
- スピーカーなどでの大音量の音楽は控える
- 写真撮影時は他の人の邪魔にならないよう配慮する
ゴミ対策
- ゴミは必ず持ち帰る
- 燃えるゴミ、燃えないゴミ、リサイクル品など分別を徹底する
- 食べ物のカスなども散らかさない(鳥や虫が集まります)
穴場スポットが穴場である理由の一つは、利用者のマナーの良さにもあります。皆さんのマナーで美しい環境を守りましょう。
まとめ
今回ご紹介した15カ所の花見穴場スポットは、どれも一般的な観光ガイドブックではあまり紹介されていない、地元の人に愛される特別な場所ばかりです。混雑を避けて、ゆったりと桜を楽しみたい方にぴったりのスポットとなっています。
桜の見頃は年によって変動するため、訪問前には各スポットの桜情報をチェックすることをおすすめします。日本気象協会の「桜開花予想」や各自治体の公式ウェブサイト、SNSの情報などが参考になります。
最後に、穴場スポットであることの良さを維持するためにも、マナーを守って桜を楽しみましょう。美しい桜の景色と共に、心に残る春の思い出を作ってください。
※この記事は2025年3月時点の情報を元に作成しています。開花状況、アクセス方法、入場料等は変更されている場合がありますので、訪問前に各施設の公式情報をご確認ください。